不快な害虫

不快な害虫の
「生態情報」「簡易的な対処法」「再発防止策」をご紹介

ゴキブリ類

クロゴキブリ、ワモンゴキブリ

生態情報

雑食性で、あらゆる食品や物品を食べたり齧ったりし、糞でまわりを汚します。昼間は狭く暗く暖かい隙間を好んで集団で潜み、夜になると潜伏場所から出てきて活動します。

【クロゴキブリ】
成虫は体長25〜30mmで、全体的に黒褐色で脂ぎった艶があります。屋内と屋外を行き来して生活しているものが多いです。

【ワモンゴキブリ】
成虫は体長30〜45mmで、全体的に赤みがかった褐色をしていて、背中に淡黄色の環状紋があります。暖かい地域に分布し、沖縄では住宅地における普通種で、屋外にも生息します。近年では暖房が完備された場所であれば北海道でも見られるようになっています。

簡易的な対処法・再発防止

ゴキブリ用のスプレー殺虫剤、毒餌、粘着トラップを使用して駆除します。毒餌はお子様やペットの誤食に気をつけてください。
家の周りを整理整頓し、ゴキブリの潜み場所になるものを長期間置きっぱなしにしないようにします。

クロゴキブリ
クロゴキブリ
ワモンゴキブリ
ワモンゴキブリ

チャバネゴキブリ

生態情報

ビルや飲食店では難防除対象として有名です。
成虫は体長10〜15mmで、全体的に茶褐色、黄褐色で背中にはっきりとした2本の黒線があります。常に稼働している電化製品や機械などの温かくて狭い場所に潜んでいます。

簡易的な対処法・再発防止

ゴキブリ用のスプレー殺虫剤、毒餌、粘着トラップを使用して駆除します。毒餌はお子様やペットの誤食に気をつけてください。
食べ物の汚れがないようにこまめに掃除をしたり、食品や生ゴミはむき出しのままにしないなど、清潔な環境維持を心がけます。

チャバネゴキブリ
チャバネゴキブリ

ハエ、コバエ類

イエバエ、クロバエ、ニクバエ

生態情報

これらの成虫は生ゴミやペット・家畜の糞の臭いに集まり、屋内に侵入しやすい性質を持っています。

イエバエ類【イエバエ】
成虫は体長6〜9㎜で、灰褐色の体の背中に4本の黒い線があります。

クロバエ類【ケブカクロバエ】
成虫は体長8〜11㎜で青黒色をしています。気温が高い日には冬でも成虫が飛んでいる姿が見られます。

ニクバエ類【センチニクバエ】
成虫は体長8〜14mmで、灰色の体の背中に3本の黒い線があり、腹部の市松模様が特徴です。卵はメスのお腹の中で孵化し、食べ物に幼虫が産み付けられます。4〜10月ごろまで成虫が見られます。

簡易的な対処法・再発防止

ハエ用殺虫剤で駆除します。
窓に網戸を取り付けるなどして侵入防止対策をとります。

イエバエ
イエバエ
クロバエ
クロバエ
センチニクバエ
センチニクバエ

ショウジョウバエ類、ノミバエ類、チョウバエ類

生態情報

これらは人の生活環境でごく普通に見られるコバエです。ノミバエ類とショウジョウバエ類は、生ゴミなど腐敗動植物から発生します。

ノミバエ類
成虫は体長2〜3mmの種類が多いです。動物性の腐敗物や昆虫の死骸、キノコ、腐葉土、生ゴミなどから発生します。成虫は1年中見られますが、特に夏に多く、テーブルの上などを滑るように走り回ります。

ショウジョウバエ類【キイロショウジョウバエ】
成虫は体長2〜2.5mmで、黄赤色をしています。腐敗した野菜や果物、漬物などによく集まり、野外でも多く見られます。冬以外の季節では常に見られ、特に9月ごろに多いです。

チョウバエ類
成虫は全体的に灰白色から黒色で、全身に毛が密生しています。浴室や排水溝のヘドロ、水回りの目地に溜まった汚れなどジメジメした場所から発生し、幼虫は水面付近の壁にいます。成虫は飛ぶ力が弱く、成虫が多く見られる場所の近くに発生源があります。常に暖かい場所では冬でも成虫が見られます。

簡易的な対処法・再発防止

コバエ用殺虫剤で駆除します。
野菜くずなどの生ゴミはこまめに捨てて放置しないようにします。排水溝のヌメリ・ヘドロは洗浄剤などを使ってこまめに洗い流します。

ノミバエ
ノミバエ
ショウジョウバエ
ショウジョウバエ
オオチョウバエ
オオチョウバエ

ユスリカ類、クロバネキノコバエ類

生態情報

建物から漏れる光に集まりやすく、窓の隙間や網戸の網目をくぐり抜けて屋内に侵入して問題となることが多いです。

ユスリカ類【セスジユスリカ】
成虫は体長5〜6mmで、淡黄緑色の蚊に似た形をしていますが血は吸いません。河川や排水路、側溝などから発生します。成虫は日中、薄暗い所で休んでいますが、朝方と夕方に集団で“蚊柱”をつくります。

クロバネキノコバエ類
成虫は体長1〜6mmの種類が多く、ほとんどの種類は全体的に黒色をしています。腐葉土などが多いジメジメした場所から発生します。

簡易的な対処法・再発防止

不快害虫用殺虫剤で駆除します。
扉や窓は開けっ放しにしないようにし、窓には網戸を取り付けます。夜間はできるだけ家の光が外に漏れないようにします。LED照明は蛍光灯と比べると光に誘引される昆虫が少なくなります。
クロバネキノコバエ類の対策として、庭の雑草をなくして風通しの良い環境にします。

セスジユスリカ
セスジユスリカ
クロバネキノコバエ
クロバネキノコバエ

ハチ・アリ類

ヒメアリ、イエヒメアリ

生態情報

【ヒメアリ】
働きアリは体長約1.5mmで、頭と胴体が黄色〜黄褐色で、お尻は褐色から黒褐色をしています。屋外では石の下や枯れた小枝の中などに巣を作っていますが、屋内に侵入して食品に群がったり、建物の隙間に巣を作ることがあります。

【イエヒメアリ】
働きアリは体長2〜2.5mmで、頭と胴体は黄色~赤褐色で、お尻は徐々に暗色になります。主に屋内に生息する種類で、温かい場所を好み、壁の隙間や時計、電話機、医療機器などの隙間、ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの紙製品にも入り込んで巣を作ります。

簡易的な対処法・再発防止

巣ごと退治するならば、アリ用の毒餌(ベイト剤)が有効です。ただし、毒餌の効果が見られるまで1週間以上かかるので気長に対処します。目の前にいるアリに直接使用するならば、不快害虫用殺虫剤(アリ用)を使用します。
食品類はしっかりと封をし、食べ残しや食べかすを放置しないようこまめに掃除して清潔な環境にします。

ヒメアリ
ヒメアリ

有翅(ゆうし)アリ

生態情報

アリ類の多くは、一定の時期になると翅をもった新女王とオスアリが繁殖のために巣から一斉に飛び立ちます。これを結婚飛行と呼びますが、結婚飛行の時期はアリの種類によって異なります。灯火に誘引されやすい種類が多く、有翅アリが屋内に多数侵入することで不快の対象となります。シロアリの有翅虫と誤認されがちです。

簡易的な対処法・再発防止

不快害虫用殺虫剤で駆除します。
扉や窓は開けっ放しにしないようにし、窓には網戸を取り付けます。窓にカーテンを取り付けたり、照明をLEDライトに切り替えるなどして、夜間はできるだけ家の光が外に漏れないようにします。

有翅アリ
有翅(ゆうし)アリ

アルゼンチンアリ

生態情報

働きアリは体長約2.5mmで黒褐色をしていて、在来アリよりも素早く動き回ります。特定外来生物に指定されていて、生きたまま持ち帰ったりすると個人であっても罰則の対象となります。アルゼンチンアリが定着した地域では、行列を作って屋内に侵入し、生ゴミや食品などに群がります。
アルゼンチンアリかどうか疑わしいアリを見つけたら保健所等自治体に連絡します。

簡易的な対処法・再発防止

アルゼンチンアリは被害が広範囲に及ぶため地域ぐるみで一斉に対処しなければ根絶するのが難しいことで知られていて、早期発見と初動が重要になります。目の前にいるアリを駆除するならば、市販されている不快害虫用殺虫剤を使用します。
建物に侵入しないよう、不快害虫用の忌避剤を家の外周に散布します。庭の雑草をなくし、風通しの良い環境にします。

アルゼンチンアリ
アルゼンチンアリ

カメムシ類

スコットカメムシ、クサギカメムシ、マルカメムシ

生態情報

これらのカメムシは、越冬のため秋になると建物に集まってきて、窓周辺の隙間や換気口、軒先の隙間に潜り込み、屋内に侵入してきます。照明のまわりをよく飛び回ったり、外に干していた洗濯物にくっついているのに気が付かず家の中に入れてしまったり、うっかり触ってしまうと悪臭を放ちます。

【スコットカメムシ】
成虫は体長9~11mmで、暗褐色で銅色光沢があります。

【クサギカメムシ】
成虫は体長13~18mmで、体は暗褐色です。

【マルカメムシ】
成虫は体長5㎜前後で、体は暗黄褐色で光沢があり、まるっこい形をしています。

簡易的な対処法・再発防止

不快害虫用殺虫剤で駆除します。
秋口は、外に干していた洗濯物を取り込むときにカメムシ類がくっついていないか注意して観察します。窓の周りやドアに隙間があれば、隙間を塞いだり補修したりします。換気口などはネットやフィルターで覆います。

スコットカメムシ
スコットカメムシ
クサギカメムシ
クサギカメムシ
マルカメムシ
マルカメムシ

多足類

ムカデ類、ゲジ類、ヤスデ類、ダンゴムシ類、ワラジムシ類

生態情報

ムカデ類【トビズムカデ】
成虫の体長は80~130mmで、頭は黄褐色、胴体は長くて暗緑色、黄色から淡黄色の短い多数の脚を持ちます。草むらや林内の落葉、朽木、倒木、人家周辺のプランターの下などに潜んでいて、夜間に餌を求めて活動し、家屋内に侵入してヒトを咬むことがあります。肉食性で、小型の昆虫類、クモ、ミミズなどを捕獲します。梅雨時から盛夏に人家内へよく侵入します。雨天時や雨天後数日はムカデの侵入に特に警戒が必要です。

ゲジ類【ゲジ】
成虫の体長は20~25mmで、胴体は長く灰黄緑色で、背中に灰緑色の3本の線があり、細長い多数の脚をもち、外敵に襲われると自分で脚を切り離します。石や落葉の下、床下などの暗くて狭い場所に潜んでいて、たまに家屋内に侵入します。肉食性で、小型の昆虫類やクモなどを捕食します。ヒトに対する危害は全くありません。

ヤスデ類【ヤケヤスデ】
成虫の体長は約20mm、幅約3mmで、全体的に暗褐色をしています。毒は持っていませんが、踏んだりして潰れると異臭が発生します。落ち葉や石、倒木の下など湿気が多い場所を好み、腐植物質を餌にしていて、梅雨に大量発生しやすく、屋内に侵入することもあります。

ダンゴムシ類【オカダンゴムシ】
成虫の体長は14mm程度で幅は7mm弱、全体的に暗褐色から紫黒色をしていて、体を丸めることができます。朽木、枯れ葉、石の下などにいて、雑食性で、野菜などの苗、ミミズ、昆虫などの死骸を食べます。湿気を好み、梅雨になると活発に活動します。

ワラジムシ類【ワラジムシ】
虫の体長は12mm程度、幅0.6mmくらいで、体は青灰褐色~暗褐色をしています。体を丸めることはできません。庭、公園、草むらの石や鉢植えの下、枯れ葉、床下などにいて湿気のある場所にいて、腐植物を食べます。

簡易的な対処法・再発防止

不快害虫用殺虫剤で駆除します。ムカデ類はスプレータイプの殺虫剤で完全に死なないので、素手でつかまないようにします。
侵入防止のため、粉剤を家の周りに散粉します。ガラス戸や雨戸、玄関ドア下などのレール部分に忌避剤を使用するのも良いです。家の周りは雑草を生やしたままにせず、朽木や落ち葉、瓦礫がないように手入れをして、地面が乾きやすい環境にしましょう。

トビズムカデ
トビズムカデ
ゲジ
ゲジ
ヤスデ
ヤスデ
ダンゴムシ
ダンゴムシ
ワラジムシ
ワラジムシ

その他

アメリカシロヒトリ、マイマイガ

生態情報

【アメリカシロヒトリ】
幼虫が集団でサクラなどの葉を食い尽くす勢いで食害します。5月~10月ごろに幼虫が見られ、終齢幼虫は体長約30mmで、褐色がかった灰色をしています。

【マイマイガ】
幼虫は100種類以上の樹木の葉を食害する大食漢です。終齢幼虫は体長55~65mmで、胴体は黄褐色~褐色で、頭は橙色で前から見ると黒い八の字形の線があります。4月頃に孵化し、5月下旬~6月中旬には終齢幼虫になります。

簡易的な対処法・再発防止

幼虫が発生する時期にこまめに調査し、発生していたら枝ごと切り落として除去します。

アメリカシロヒトリ幼虫
アメリカシロヒトリ幼虫
アメリカシロヒトリ成虫
アメリカシロヒトリ成虫
マイマイガ幼虫
マイマイガ幼虫
マイマイガ成虫
マイマイガ成虫

ハサミムシ類

生態情報

細長い体型の昆虫で、背中の大部分がむき出しになっています。お尻に硬いハサミを持っています。肉食性の種類が多く、落ち葉や石の下などに潜んでいます。

簡易的な対処法・再発防止

不快害虫用殺虫剤で駆除します。
侵入防止のため、粉剤を家の周りに散粉します。家の周りは雑草を生やしたままにせず、朽木や落ち葉、瓦礫がないように手入れをします。

ハサミムシ
ハサミムシ

タカラダニ類

生態情報

【カベアナタカラダニ】
成虫の体長は約1.0mmで、全体的に鮮紅色をしたダニです。春になると多くの個体がアスファルト道路、ブロック塀、ベランダ、ビルの屋上や外壁、学校プールなどの日当たりのよい場所に現れて徘徊します。潰れると赤い体液が出て衣服などを汚すことがあります。

簡易的な対処法・再発防止

何もしなくても数週間すると姿が見えなくなります。
侵入防止のため、窓枠に沿って粘着テープを貼り付けて捕獲します。

タカラダニ
タカラダニ
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